すいすい通信 vol.132 2022年3月号

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☆ すいすい通信 ☆ vol.132 2022年3月2日配信 ★

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こんにちは。リーゾの門奈です。

それでは、今月のすいすい通信をお届けします。

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・特集・・・・・・・・・・研究成果の社会実装(のお手伝い)
・零細起業のあれこれ・・・・・・・インボイス制度って何?
・コーヒーブレイク・・・・・・・「量」でわかることがある
・リーゾからのお知らせ


■ 特 集 ━━━━━━━・・・・‥‥‥………………………

研究成果の社会実装(のお手伝い)

リーゾのミッションは、研究を通じて社会に貢献すること。もちろん、自分の研究というよりも、公的機関や大学、民間企業などの研究の「お手伝い」を通じて、です。

研究活動の出口として、昨今よく耳にするのが「社会実装」という言葉。意味は、『得られた研究成果を、社会問題解決のために応用、展開すること』。平たく言えば、研究成果を、社会に役立つ商品やサービスとして、世の中に出す、ということでしょうか。

お客様からのニーズにお応えしてこれまでにないサービスや製品を作ることが多いリーゾ、あるとき研究者さんから、アンケート調査の補助を頼めないか?とのご相談を受けました。

調査方法の設計や当日の指揮は研究者さんが行うので、とびとびの5日間、2名ほど手伝いに来てもらいたいとのこと。

研究所内で行うことなので、研究機関や大学で働いた経験がある人、一般の方に応対するので、コミュニケーション能力と臨機応変な対応ができる人がいいかなと思い、この人ならという人材に声を掛けて2人確保し、1人の都合が悪い1日だけは私が行くことにしました(いちばん使えない人材だったかもですが)。

調査の内容は伏せますが、1日3ラウンドで5日間、計100名以上に研究成果を体験していただくための準備作業、ご案内、記入後の調査用紙を回収して整理、という作業を行いました。

かなり複雑な調査で、回収する調査用紙の数も多く、最初はちょっとあたふたしたものの、どうしたら効率的か、被験者さんが快適か、さらに後日研究室で行う集計作業がやりやすくなるかまで考えながら、どんどん改善提案し、最後には次回の調査に備えてマニュアル化までしてくれて無事終了。さすがリーゾが選んだ人材!と内心、自画自賛してしまいました。

ちなみにこのような案件は、人材派遣ではなく、普通の業務委託として処理できるようです。

リーゾは原則として、競合がいない、オンリーワンの商売しかやらないことに決めています(ひとえに平和にビジネスしたい小心者だから)。なので、受ける以上は、リーゾ以外にはできないことだと言えるようにしたいなと思いました。

具体的に言えば、

・研究内容が理解できる人(私ですね)が事前にお話を伺い、ご依頼主である研究者さんの本音のご希望をお聞きできること
・研究機関での立ち居振る舞い、暗黙のルールなどがおおよそ身についている、信頼できる人柄の人材を選任できること
・仕事をしながら、効率の良いオペレーションを自ら考え、研究者さんと相談しながら実践していけること
・さらにそれを記録してフィードバックし、次回以降の調査がスムーズになること

などがありそうですが、要するに

『研究者さんのストレスが少ない』

がリーゾに頼むメリットであり、リーゾが最優先すべきところだと思っています。

さて、本稿のタイトルは社会実装のお手伝い。アンケート調査の補助以外にも、意見を聞きたい層へのインタビューや、座談会形式での調査もできるのではないかと思います。オンラインが普及した今なら、つくば以外でも対応できるでしょう。

もちろんそのような調査会社はいくらでもあるので、競争も宣伝もするつもりはありません。これまでどおり、研究者さんに求められたら、全力で考えて対応していく、が基本姿勢です。

考えてみれば、イグサの鑑定サービス、土壌のDGGE解析、カンキツグリーニング病の検査、それに高圧加工パックごはんなども、「研究成果の社会実装」そのものでした。

研究成果の社会実装は、リーゾが心から望むところでもあります。何かあれば、弊社でよろしければぜひお声掛けください。(とはいえ、やれることは限られているのが現実ですが・・・。)


■ 零細起業のあれこれ  ━━━━━・・・・・・・‥‥………

インボイス制度って何?

起業を志す読者様に、リーゾの経験をお伝えしているコーナーです。

さっそくですが、令和5年10月からインボイス(適格請求書等保存方式)制度が始まるのをご存じでしょうか?適格請求書を発行できる事業者登録の申請受付は、すでに昨年秋から始まっています。

リーゾにもお知らせが何度か届いていて、これはいったい何だろう?令和5年ならまだ先だし、零細には関係ない制度かもしれないし・・・と、気になりつつもほったらかしていました。

ですが、先日、つくば市商工会主催のオンラインセミナーに参加してちゃんと勉強してみたところ、実は零細事業者にこそ大いに関係がある制度であることがわかりました。そこで、復習を兼ねて、インボイス制度対策の学びをシェアしたいと思います。

この制度の(裏の)趣旨をひとことで言えば、『売上1千万以下の消費税免税事業者にも課税事業者になってもらおう(=しっかり税金を取ろう!)』ということのようです。

かなりはしょって言いますと、大事なポイントは
1)適格請求書でしか支払消費税の控除ができない
2)適格請求書発行事業者には消費税課税事業者しかなれない
の2つです。

仮に商店Aが製造元Bから商品を仕入れ、消費者Cに販売したとします。Aが仕入れ時にBに消費税1万円を支払い、Cに販売するときに消費税2万円を預かったとすると、国に納める消費税は「2万円ー1万円=1万円」。これが現行の制度です。

でも、製造元Bが売上高1千万円以下の消費税免税事業者だと、商店Aは適格請求書をもらえません。とすると、制度開始後は支払分の消費税を控除できないので、商店Aは2万円を国に納めなくてはならなくなり、費用負担が大きくなります。

商店Aとしては、製造元Bに消費税分の値引きを迫るか、他の仕入先を探すか、と考えるでしょう。

とすると製造元Bの選択肢は、
1)消費税免税を放棄して課税事業者になり適格請求書を出す
2)免税事業者のままで、消費税分の値引きに応じる
3)何もしない(顧客を失う)
の3つがあります。

3)は論外として、計算は省略しますが2)よりも1)の方が相対的に少ない負担で済むため、多くの免税事業者は課税業者への転換を選ばざるを得ません。その結果、国としては今まで取り損なっていた免税事業者からの消費税をしっかり徴収できる、というわけです。

ただし、すべての免税事業者が危機に陥るわけではありません。主な顧客が個人である業種(床屋さんなど)は、免税のままでも大丈夫なことが多そうです。個人客は、もらった請求書が適格かどうかはほぼ気にしないでしょうから。

逆に、最も大きな打撃を受ける例として挙げられたのが、「ひとり親方の内装業」でした。他社の下請けとして仕事をする零細事業者は、売上に関わらず課税事業者にならざるを得ないでしょう。

個人客と法人客(宴会など)が混在する飲食店などは、その中間です。法人相手の宴会の仕事は受けられなくなりそうですが、そもそも法人需要がない店(定食屋、ラーメン屋、カフェなど)なら、免税のままで問題ないかもです。

リーゾの場合はどうかというと、製造元で法人顧客が多いため、適格請求書を出さないと迷惑をかけてしまいます。が、そもそもすでに課税事業者なので選択の余地なく適格事業者登録が必須とわかりました。

農家や個人事業主など免税事業者からの仕入れが若干あり、その分は支払消費税を控除できないのかな・・・と心配しましたが、

『簡易課税を選択している会社なら、支払消費税はこれまで通り控除できる』

ということがわかりました。リーゾは売上高5千万以下で、まだ簡易課税を選択できるので、しばらくは仕入れ先が適格かどうかについて、気にする必要はなさそうです。

ともあれ必要とわかった以上、さっさと登録申請してしまおう!と思い、忘れないうちに登録申請書をダウンロードして記入し、地域のインボイスセンターに郵送しちゃいました(e-Taxでもできるはずですが、いまだにうまく使えないのですよね・・・)。

あとは登録通知書を待ち、登録番号をもらって(法人番号の頭にTをつけるだけと決まっているそうですが)、請求書に印字すればOKです。令和5年10月からなので、かなり先ですけれど、不安事項がひとつ消えてホッとしました。

蛇足ですが、豆知識をふたつほど。この制度を免除される業種があるのですが、それは何でしょう?答えは、古物商や質屋。原則として個人から仕入れるので、適格請求書を受け取れないから。帳簿のみで、支払消費税を控除できるそうです。

もうひとつは、「口座引き落とし」「クレジット払」の場合。適格請求書はもらえませんが、契約書に登録番号があれば、控除対象にできるそうです。

以上、事業者さん以外には「なにそれ?」の話題で失礼しました。詳しく知りたい場合はこちらをご参照ください。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice.htm
(国税庁の特設サイト)


■ コーヒーブレイク━━━━・・・・・‥‥‥……

「量」でわかることがある

日記として愛用している「ほぼ日手帳」には、各ページの下に、いろんな人の言葉が引用されていて楽しめます。

その中に、『近所のアイスクリーム屋さん4軒の全メニューを制覇すべく毎日食べていたら、あるとき突然、アイスクリームというものがわかる瞬間が訪れた』という内容のものがありました。

世の中には、量でわかることがある、という趣旨ですが、どうでしょうか。そういう経験、ありませんか? 私は、あります。

前の職場での話ですが、ニューヨークに出張に行かせてもらった際、スケジュールが半日空いたので、軽い気持ちでメトロポリタン美術館に行きました(特に美術好きでもなく、人に勧められてのことで、半日で行くようなものではないことはあとで知りました)。

そこで、宗教画というのでしょうか、キリスト教の世界観を描いた、同じようなテーマと同じような構図の油絵が大量に並ぶ中、食傷気味になりながら足を止めず無心に鑑賞していたところ、同じような絵の中で、ある1枚が輝いて見える瞬間が突然訪れたんです。

キャプションを読んだら、ボッティチェリの有名な作品でした。

名画が名画とされるゆえんが感覚的に深く納得できたとともに、「自分はいい絵がわかるのか?」を試したくなって、歩きながらスキャンするように「いい絵」を探してキャプションを確かめるようにしたところ、結構な割合で有名画家の作品を「検出」できるようになりました。

もうひとつ思い当たるのが「ふぐちり」。結婚するまで食べたことがなく、婚家で出された初回は正直、そんなにおいしいとは思えませんでした。でも数回目で開眼して、以降は虜に。たぶんふぐも、ある意味、量でわかる食べ物ではないかと思います。

仕事でいえば、難しい材料からのDNA抽出とかPCRもそうかな、と思ったのですが、これはどちらかというと「1万時間の法則(プロになるには1万時間の練習が必要、という説)」の方かもしれません。

たぶん、「量でわかる」は、わかりたいという欲がなく、無心で、知識も使わず、感覚のみで、ものごとに接するときに訪れる現象ではないか?と思います。

結局、知っても応用しようがないじゃん!という話になりそうですみません。なりゆきで、何かにどっぷり浸かるはめになったら、覚悟を決めて無心で浸かってみると、開眼する瞬間が訪れて、ちょっとだけ人生が豊かになるかも・・・くらいに思っていただければ幸いです。

■ リーゾからのお知らせ  ━━━━━・・・・・・・‥‥……

〇実験補助セミナー、今期終了しました

少人数で質問も実習もたっぷりできるセミプライベートレッスン。今年度は感染対策を講じた上で開講してきました。

最終回の「PCR]は、感染拡大状況を踏まえて1か月延期し、念のため午前と午後にわけて1名ずつで開催し、無事に終了しました。

来年度も同じ内容で開講する予定です。

詳しくはこちら
https://rizo.co.jp/seminer.html


〇美食同玄米、春のキャンペーン実施中♪

身体にいいことを始めたい春。少しだけ玄米を取り入れた食生活はいかがでしょうか?

☆美食同玄米(正規品)600g入り 3個セット
☆美食同玄米パックごはん 8個セット

が、期間限定で15%オフ。この機会にぜひどうぞ。

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■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━・・・・‥‥‥…

○「クエ」という魚を初めて食べました。90センチほどの大きさで、スーパーの魚コーナーで1匹8万円!よくぞ仕入れたものです。交渉して、切り身で3千円分売ってもらい、鍋でいただきました。噂通り、ぷりっぷりで臭みゼロ、旨味たっぷりで皮と身の間の脂身が絶品!初回でもわかる味でした。

○中3娘の高校受験、卒業式、合格発表、入学説明会と、息子の大学卒業&就職が重なり、母親業が忙しくなりそうな3月。読者様の中にも、同じ立場の方がいらっしゃるでしょう。新しい世界に踏み出す子供たちに明るい未来がありますように。そして少しは社会のお役に立ちますように。切なる親心です。

○毎年恒例、年度末に行う「リーゾ快適化計画」。今年の目玉はデッドスペースだった機械室の倉庫化でした。コンクリの床を17センチ上げて入口との段差をなくし、清潔な床材を敷いてもらいました。あちこち積み上げていた段ボール(パックごはん)を収納し、空いたスペースを有効活用していきたいと思っています。

○最後までお読みいただき、ありがとうございました。これからもリーゾとすいすい通信をどうぞよろしくお願いいたします。



すいすい通信は、「株式会社リーゾ」のお客様、および関係者の皆様にお送りしています。この号は997名様に配信しました。お知り合いで、「すいすい通信」の配信を承認していただける方がいらっしゃいましたら、ぜひご紹介くださいますよう、お願いいたします。

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【すいすい通信】

発 行 日:月1回・第1水曜日(予定)
発行開始日:2011年4月7日

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