すいすい通信 vol.46 2015年1月号

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    ☆ すいすい通信  ☆  vol.46 2015年1月7日配信 
          
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新年おめでとうございます!
おかげさまで、今月半ばでリーゾは満6歳。今年も農学研究にお役に立てるよ
う引き続き頑張ります。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、平成27年最初の「すいすい通信」をお届けします!

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 ・特集・・・・・・・・・・・・・・・もっと薄くて軽い交配袋、出ました
 ・コーヒーブレイク・・・零細起業の経営実務(1)複式簿記ってすごい!
 ・こどもといっしょにサイエンス・・・KUBOさんいちおし「光のジュース」
 ・リーゾからのお知らせ
           ・・・ドライ/in silicoの解析受託サービス ほか


■ 特 集  ━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

もっと薄くて軽い交配袋、出ました

花粉を通さず、光と空気と水分を通し、水濡れにも紫外線にも強い高機能不織
布を使ったリーゾの交配袋。手作りなので工業製品のように大量に正確に作る
ことができないにも関らず、たくさんの植物種の研究者様にご愛用いただいて
います。
  
これまでに、定番のイネ、ムギ、ソルガムサイズのほかに、

・ヒマワリ用(31×30、20×19)※単位=cm、以下同様
・トウモロコシ用(16×38)
・ライグラス用(15×38)
・樹木用(35×45、19×40などいろいろ)

のような比較的大型のものから、

・カンキツ用(7×10)
・リンゴ用/ナス科野菜用(9.5×12.5)

のような、かわいらしいものまで、いろいろなご注文にお答えしてきました。

中でも一番ミニサイズだったのは、なんと、

・シバ用(2×8)

でした。タバコ1本分くらいの大きさで、小さすぎて強度確認のための指が入
らず、割り箸で確認しました。
  
このほかにも、以前お知らせしたように、小さな部屋が10室つながった、種
子の「催芽袋」をお作りするなど、お客様が欲しいと仰るならばできる限りの
対応をさせていただいています。
  
さてこのたび、これまでのものでは「袋の重さで穂軸が折れてしまう」という
某植物種の研究者様のために、特別に「より薄い(軽い)交配袋」を作製する
ことになりました。

従来品の不織布が1平方メートルあたり40gなのに対し、半分の20gであ
る素材を使います。同じ大きさの袋であれば重さは半分。薄いですが、「花粉
を通さない」という基本性能は変わりません。

今回、原材料として最小単位の2000メートル巻きを1反、購入しました。
かなり余ってしまいますので、これが尽きるまで、他のご注文にも対応いたし
ます(相当たくさん作れそうです)。

お値段は、既製品と同じサイズであれば同じ価格で、特注品については個別に
お見積をいたします。

薄い不織布を使った交配袋にご興味があるお客様、試供品を差し上げます。
(ご希望の大きさがお決まりでしたら、近いサイズで試作してお送りします)

まずは実物を見て、触ってみて、納得してからご依頼いただく方が、我々も作
り甲斐があるというものです。
どうぞご遠慮なく、本メールに返信またはリーゾウェブサイト内問合せフォー
ムよりご連絡ください!


■ コ ー ヒ ー ブ レ イ ク ━━━━━━・・・・・‥‥‥……… 

零細起業の経営実務(1)複式簿記ってすごい!
   
リーゾのような超零細規模の起業でも、「経理」「会計」は避けて通れません。

もちろん、税理士事務所に記帳から決算までお任せしてしまうこともできます
が、せっかく身の丈で低投入な起業をするなら、できるところまでは自分でや
りたいもの(税理士を雇えるほど儲かっていない、というのが実情ですが)。

いずれはプロに任せる日が来るとしても、社長が経理に詳しければ、税理士さ
んの仕事が楽になり、委託費も安くなるはず。
何より、自分の会社の血液ともいえるお金の流れを経営者が知っていることに
は、大きな意義があるはずです。
  
さて、経営に関しては全くの素人による貧乏起業だったリーゾは、「企業の経
理」にどのように取り組んできたのでしょうか。

振り返ってみると、起業したての頃は、文房具屋で購入した現金出納帳(!)
しか持っていませんでした。
現金でモノを買うだけなら確かにこれで十分なのですが、零細といえども会社
のお金の流れは意外と複雑で、すぐに行き詰まりました。

例えば、「後払いで購入」した場合、モノは手に入ったけど支払いは来月。
もしくは、モノは売れたけれど入金は来月、それも銀行口座に振り込まれる。
こんなことを、どう記録すればいいのでしょうか?

これを簡単に解決してしまうのが、「複式簿記」!
この存在を知ったときには、控えめに言っても、かなりの衝撃でした。

「複式簿記」の反対は「単式簿記」・・・と、わざわざ呼ぶことはありません
が、たとえば小遣い帳や家計簿、あるいは時代劇で出てくる大福帳のように、
ひとつのお財布について、お金の出入りを記録する帳簿があたります。

それに対して、複式簿記は、お財布(帳簿)を複数想定して、その間でのお金
のやり取りを記録していけるものです。

先の問題は、
モノが売れた=「売上高」が増える
まだ入金してないけど入る予定=「売掛金」が増える、
モノを買った=「消耗品」が増える
まだ払っていないけどいずれ払う義務がある=「買掛金」が増える、
と、それぞれの財布(帳簿)上で、モノやお金が動いて行くと表現できます。

売上げが振り込まれたら、「売掛金」が「銀行預金」に変わります。
支払いを行ったら、「現金」が減って「買掛金」も減る、と記録します。

これはほんの一例で、とにかく自分の会社を通るお金が、いつ、どのように動
いて何に変わったのかの精密な記録を、全てまとめて保存することができるの
です。

複式簿記を発明したのはルネッサン期のベネチア商人(シェイクスピアの「ベ
ニスの商人」を思い出しますね)。後世になって「人類最高の発明」だと称さ
れています。そのくらいすごいものなんです。

ところで、複式簿記はこのように非常に優れた発明ですが、手作業でたくさん
の帳簿を突き合わせながら手書きするのは、想像しただけでもとても大変。
そこで、知り合いの税理士さんお勧めの会計ソフト(「弥生会計」)を購入し
ました。

会計知識は、図書館で関連本を一抱え借りてきて流し読みした程度で、「貸方」
「借方」はいまだによくわからず、どっちに入力したらいいかは勘に頼ること
も多い状態です。
この程度のの会計知識とこのソフトとで、日々の入力から給与明細から決算書
まで、大概のことは出来ています。
  
零細起業を志す(かもしれない)方向けに、お金をかけずにできる経営実務を
少しずつご紹介したいと思います。お役に立てばうれしいです。


■ こどもといっしょに サ イ エ ン ス━━━━━━━━・・・・・‥‥‥…

光のジュース

児童館などで、サイエンスショーを行う活動をしているKUBOさんに、家庭でも
できるかんたんな理科実験を教えていただくシリーズ。
子供たちへの教え方のレポート&実践用アドバイスです。
9回目の今回は、前回に引き続いて「光」の実験。ノーベル賞受賞で脚光を浴
びる青色LEDを始め3色のLEDを使って、光の三原色を混ぜ合わせる実験です。

「太陽光は、いろいろな色の光が集まっている。だから虹が7色に見える」
このことは、皆さん知っていますよね。でも本当かな?
実験で、確かめてみましょう!

用意するものは、
・3Vのボタン電池3つ
・赤、緑、青のLED
・LEDにはめる拡散キャップ各1個
・仮止めテープ(LEDと電池を止める)
・白い紙コップ4個
です。
ついでに、お肉や野菜の写真などが載っているスーパーのカラーチラシなどを
見つけておくと良いです。

まず、LEDをボタン電池につないで発光させ、拡散キャップを被せ、仮止めテー
プで止めて、紙コップにひとつずつ入れます。赤色LEDは光が強いので、赤だけ
もう一つ紙コップを上から重ねて光の強さを調整します。

(部屋を暗くしておくと、これだけで結構ロマンチック・・・しばらく鑑賞し
ちゃいましょう)

次に、それぞれの色を、2色ずつ混ぜてみます。
混ぜ方は、紙コップを傾けて、LEDを別のコップに滑り落とせばオーケーです。

赤と青を混ぜると、赤紫色っぽい、いわゆる「マゼンタ」になります。
赤と緑を混ぜると、「黄色」になります。
青と緑を混ぜると、いわゆる「シアン」になります。

それでは、3色とも混ぜたらどうなるでしょうか?
赤、青、緑は「光の三原色」ですから、答えは想像がつくと思いますが、本当
にそうなるでしょうか? やってみてくださいね。

実験なので、混ぜるたびに写真を撮って記録しておくと本格的です。
そして、混ぜる前と混ぜた後で、ものの色の見え方がどう変わるかも、要チェ
ック。スーパーのチラシを照らして見てみましょう。お肉や野菜の色が、違っ
て見えてきます。

せっかく3色の光を作ったので、今度はいろいろな色の「影」を作りましょう。
白色の壁(コピー用紙でも可)を背に、鉛筆などを立てて、手前から3色のLED
で照らしてみます。
いつも見ている影は黒いですが、何色の影ができるでしょうか?
鉛筆やLEDを動かすと、いろいろな色の影が現れて楽しいです。

<発展編>
LEDには赤、青、緑のほかに、黄と白を用意します。

黄=赤+緑なら、黄(=赤+緑)+青=白になるはずですよね。
実際に、黄と青で白色光を作ることができるのですが、三原色を混ぜて作った
白色とは、ものの色の見え方が全然違ってくるそうです。
それはなぜなのでしょうか? 考えてみてください!
(100円ショップで売っているキーライトなどの多くは、黄色蛍光体+青で
作った白色LEDが使われているそうですよ)

「光のジュース」の実験は、奥が深くて、このコーナーではとても全てを紹介
しきれません。
詳細は、こちらのサイトをご覧ください。

http://tsukuba-ibk.com/omosiro/folder148/post-3.html

LEDの入手方法や、それぞれの実験の詳細ページ、雑誌に掲載された解説記事
PDFなどへのリンクがあります。
この実験は美しさが素晴らしいです。実際にやってみるのが一番ですが、写真
だけでも、ぜひ見てみてください。


それでは、KUBOさんにインタビューです!

Q:この実験を思いついたきっかけは?

以前こどもと光の実験教室に参加した時に、ボタン電池とLEDで光の色を作る
体験をしました。
それで、紙コップに入れてジュースに見立てると、とても楽しくまた自分自身
で光の合成を体験できると思いつきました。

Q:この実験教室を上手に行うコツは?

出来るだけ、暗い部屋で行う方がよいです。私は、この実験を考えるときに、
お布団をかぶってやっていましたよ。でも、気を付けてくださいね。
また、『色』の認識は、人によって違います。赤いお洋服といっても、いろい
ろな色が想像できます。一緒に実験を行った人が、違うように感じることもあ
るはずです。

Q:LEDなどは、どこで購入できますか?

ご紹介いただいたサイトで、購入できるサイトをご紹介しています。
キットもご用意していますが、100円ショップには、LEDのライトがたくさんの
種類売ってあります。いくつか集めて自分の方法で混ぜ合わせてみるのも、楽
しいかもしれませんよ。
ちょっと小ネタですが、よくある白色LEDは、他の色のLEDと見かけが違うので、
点灯させなくても白色LEDであることがわかるのですよ。
こちらをご覧ください。

http://tsukuba-ibk.com/omosiro/2012/03/led-4.html

KUBOさん、ありがとうございました!


■ リ ー ゾ か ら の お し ら せ ━━━・・・・・‥‥‥………

○ドライ/in silicoの解析受託サービス始めます
  
子育てなどの事情でフリーの立場になっている研究者を中心とした、ドライ専
門の受託チームを結成し、ドライ/in silicoの解析の受託を計画しています。

リーゾのお客様である農学・生物学研究者さんから、「質的要望」(こんな感
じのことがしたい、という抽象的なご要望)をお聞きし、どうしたらそれを実
現できるか考えるところから、きめ細かく柔軟に対応します。
もちろん共同研究契約などは必要ありません。

受託できる内容例としては、
・遺伝子のアノテーション/キュレーション(多面的かつ精緻な機能予測)
・ベイズ解析/統計解析
・シミュレーション
・データ同化/将来予測
・論文用データ解析からFigure作成(マテメソ及び考察の執筆)
・データ解析に関するレビューアーコメントへの対応/対抗
・論文をグレードアップするために有効な追加実験の提案
・手作業で行っていた解析や検索参照・データ取得のの自動化
などなど、いろいろ想定しています。

英文校閲を依頼するような感覚で、プロの力を気軽に借りられるサービスを想
定しております。
生物学分野の研究者が苦手とすることが多い数学・統計・コンピュータ解析部
分をプロに任せて、説得力のあるresultやdiscussionを論文に追加してみませ
んか?

具体的にどんなニーズがあるのか、受託チームも手探りです。
そこで、今年度中はお試し期間として、ご相談に無料で回答させていただきま
す!
懸案事項をお持ちのお客様、本メールに返信か、リーゾウェブサイトの問合せ
フォームよりお知らせください!
(漠然と「こんなことはできる?」と聞いてください。無理難題も歓迎です)

急ごしらえですがウェブサイトも作りました。
http://rizo.co.jp/insilico.html


○日本経済新聞にリーゾが載りました
  
平成26年12月12日付け日本経済新聞朝刊・北関東経済面の「異能ベンチ
ャー」欄に、リーゾを紹介する記事が掲載されました。
  
不本意な失業、幼児を抱えてのハローワーク通いから始まった、手探りの起業、
主婦力フル活用の貧乏経営、美食同玄米の開発から将来の夢まで、赤裸々な話
が盛りだくさん。売上高が少ないことまでバレバレですが、リーゾの生き生き
した様子がよく伝わる記事です。

リーゾのブログから記事PDFをダウンロードできます。
http://rizo-inc.cocolog-nifty.com/blog/2014/12/post-bedc.html


○実験補助者育成スペシャルセミナー申込受付中

日時:1月28日(水)午前10時〜12時
場所:「つくばカピオ」3階・中会議室
定員:24名(残席あり)
受講料:2160円(税込) 
申込:リーゾHP内の【専用お申込フォーム】をご利用ください

来春から働きたい主婦の皆さんに自信をつけていただき、研究業界で生き生き
働くお母さんをひとりでも多く生み出したいと思っています。
内容は、ワンコインセミナーの1回目「実験補助の概要」および4回目「応募
書類の書き方と面接のポイント」を、ワークを含め2時間に凝縮して行います。

詳細はこちら。
http://www.rizo.co.jp/seminer.html#ap_60


○美食同玄米の販売情報をまとめました
  
リーゾのウェブサイト内「美食同玄米」のページに、販売情報をまとめました。

http://www.rizo.co.jp/ktk1.html#ap_414

「玄米ごはん」のイメージを一新する美味しさを、ぜひ一度お試しください!


○リーゾのFacebookページのお知らせ

読者の皆様との交流の場にできればと思います。よろしくお願いします。

https://www.facebook.com/suisuirizo


■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○日経の記事のコピーが研究機関で回覧されているらしく、家人を通じて反響
の声をいただいています。売上(730万)のわりに従業員が多い(6名)の
で心配されますが、社長以外はパート、しかもそれぞれが週2程度のワークシ
ェア、しかも社長の給料も安いのでぎりぎり黒字。なにより楽しくやっており
「事業継続性」には全く問題ありません。
小ささは力なり(?)。今年も柔軟に、新しいことに挑戦していきますのでど
うぞご期待ください。

○リーゾでやるとは想像していなかったドライ/in silicoの受託は、またま
た不思議なご縁があって実現しそうな運びとなりました。実は私自身の超苦手
分野なんですが、ためしに面倒な作業を相談してみたらちゃっちゃとプログラ
ムを組んで解決。・・・今までの労力は何?と脱力してしまいました。
研究者同士、得意な技術を交換できれば、研究のスピードもレベルもものすご
く上がるはず。まずはドライで、いずれはウエットな技術もシェアできる仕組
みを作りたいと夢見ています(ウエットはハードル高そうですが・・・)。

○先月から農産物直売所「えるふ農国」に生産者(販売者)として出入りする
ようになりました。助っ人で参加したお正月イベントでは雑煮や焼きおにぎり
の売り子を体験。寒い中でしたが、学園祭みたいで楽しかったです。

○最後までお読みいただき、ありがとうございました。これからも、リーゾと
すいすい通信をどうぞよろしくお願いいたします          (も)



すいすい通信は、「株式会社リーゾ」のお客様、および関係者の皆様にお送り
しています。この号は495名様に配信しました。
お知り合いで、「すいすい通信」の配信を承認していただける方がいらっしゃ
いましたら、ぜひご紹介くださいますよう、お願いいたします。



【すいすい通信】

発 行 日:月1回・第1水曜日(予定)
発行開始日:2011年4月7日

ご意見ご感想、および本メールマガジンの解除はこちらまで
info(at)rizo.co.jp

【発行元】
株式会社リーゾ
〒305-0005 茨城県つくば市天久保2-9-2-B201
TEL:029-852-9351 FAX:020-4623-5611
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